「ウ・・・ウチはそこの5階ですから」
週刊ヤングマガジンにて、2016年38号から2018年46号まで連載された任侠グルメ漫画です。小説では侠飯1~7まで出ているが、漫画版では侠飯1のみで侠飯2 ホット&スパイシー篇以降は漫画化されていないようです。。漫画が面白くてはハマった方は続きを小説で読んでみても良いですね。2016年に生瀬勝久さんの主演でTVドラマ化もされました。
ストーリーとして、就職活動中の大学4年生の主人公が、模擬面接帰りにヤクザの抗争に巻き込まれた。ヤクザの組長に助けられるが、助けた代わりにお前の部屋でかくまえということで、ヤクザとの共同生活がスタートするのであった・・・。
設定としては、男の一人暮らしの冷蔵庫に余っているようなものでめちゃくちゃうまそうな料理を作っていきます。私も一人暮らしが長かったですが、たまに頑張って手料理したあとに、いつまでも冷蔵庫に余ってるあるあるなものを本当に美味しそうに作っていきます。洗い物の手順から米の研ぎ方など一人暮らしを始める方にもおすすめな設定です。
キャラクターは、読み始めは少しチープな感じがするかもしれません・・・が、料理になるととたんリアルになります。人間の絵と缶詰の作画の力の入れ方が全然違うので、やっぱりこの漫画は任侠でもコメディでもなく、料理漫画なんだなって思います。人間の顔と体のバランスが悪かったりしますが、こと料理になると陰影のつけ方や奥行きのバランスなんかばっちりです。作画もそうですが、ヤクザの組長の台詞がとても素晴らしいです。心にグッときます。
ストーリーのテンポもよく、面白くまた知識としても蓄えることができますし、全7巻と巻数も少ないので一瞬で読んでしまいます。上記でも書いていますが、一人暮らしを始めた学生さんなんか楽しく読めるんじゃないでしょうか。あとお酒好きなおっちゃんにもおすすめな作品です。
名台詞
・自分がどれだけ無知なのか、まずそれを知ることだ。今自分が立っている場所が分からずに、どこにどうやって進む?
・就職はスタートラインにすぎん どこに内定しようがその企業に定年まで勤められるのはほんの一握りだ
・この世で一番旨い飯は体を張らなきゃ食えねぇって 食材やレシピなんかほんとはどうだっていい 命がけで仕事をやり遂げた後の飯が一番旨いんだ・・・てね